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フリーで使える3DCADを比較!おすすめの無料ソフトはどれだ

「フリーで使える3DCADは色々ありすぎて、どれがいいのか分からない」こんな方向けに、6つの無料で使える3DCADをピックアップしました。

それぞれに特徴があり、ご自身が求める機能や使い方によって適するソフトがは異なります。ぜひ、選ぶ際の参考にしてくださいね。

フリーで使える3DCAD比較

今回紹介する、無料で使える3DCADは以下の6つです。

  • Fusion 360
  • Design Spark Mechanical
  • FreeCAD
  • SketchUp Free
  • Creo Elements/Direct Modeling Express
  • MOI

それぞれできることが異なるので、まずは以下の表でそれぞれの特徴を把握しましょう。

3DCADソフト ソリッド サーフェス アセンブリ 図面化 履歴機能 インポート エクスポート プラグイン CAD以外機能 対応OS
33種 11種 レンダリング
アニメーション
CAM CAE
Win
Mac
10種 10種 Win
40種 31種 CAE Win
Linux
Mac
18種 19種 アニメーション Win
Mac
10種 6種 Win
14種  15種 Win
Mac

Fusion360

  • AUTODESK社が販売する3DCAD
  • 無料版もあるが、有料版も年56,000円で安値
  • 機能が充実。ほとんどの作業が行える
  • 日本語で分かりやすい。ビューワーとしても可。
  • Windows、Macで使用可能
機能 ソリッド・サーフェス・自由曲面のモデリング、アセンブリ、図面作成、履歴、プラグイン、レンダリング、アニメーション、CAM、CAE
対応OS Windows(64bit)、Mac
インポート拡張子 wire、dwg、iam、CATProduct、dxf、iges、prt、obj、asm、g、neu、3dm、sat、sldprt、step、stl、skp 他 計33種
エクスポート拡張子 dwg、ipt、dxf、fbx、igs、obj、sat、smt、step、stl、skp
価格 学生・非商用利用の場合は無料(30日版無料体験版有り)

※有償版:年間56,000円(税別) 月額7,000円(税抜)

Fusion360はAUTODESK社が販売する3DCADです。

本来有料版での販売ですが、非商用使用であれば無料で使い続けることが可能です。

機能が充実しており、アセンブリ機能や図面機能、インポート、エクスポート拡張子も多く高機能です。CADのみならず、CAE、CAMで解析、レンダリングで質感の表現などこのソフト一つですべて行えます。

ソフトは自分のPCに保存されますが、データはクラウドに保存されていきます。これにより、起動・動作の処理を軽くし重たいデータもサクサク動かすことができます。チームのみんなとのデータ共有もしやすいという特徴があります。

Fusion360とは?インストール方法を細かく解説【2024年版】

Design Spark Mechanical

  • 履歴機能はないので保存されない
  • 機能が少ない分パソコンスペックが求められない
  • 商用利用可能
  • Windows対応のCAD
機能 ソリッド、アセンブリ、図面作成(有償)、プラグイン
対応OS Windows
インポート拡張子 RSDOC、ECADファイル(IDF、IDB、EMN)、OBJ、SKP、STEP (読み取りのみ)、STL、TXT、JPG、BMP、PNG
エクスポート拡張子 RSDOC、AMF、DXF、OBJ、3D PDF (ファセットのみ)、SKP、STL、XAML、JPG、PNG
価格 無料
※エクスポート拡張:99,800円、2次元製図機能:99,800円、両オプション一括購入:124,700円

Design Spark Mechanicalは、Design Sparkが販売する無料の3DCADです。

履歴を残すことができないため、一つ前に戻るといった機能はありません。さらに、無料で使える機能は限られているため、CADにデータを渡すためのエクスポート機能、2次元図面作成機能が欲しい方はといった有料で機能追加することになります。

しかし、機能が少なく、コマンド数も限られているため、低スペックなPCでも動くというメリットもあります。

CADに合わせて高いPCを用意する必要はないのは嬉しいポイントですね。

FreeCAD

  • 商用利用可能
  • Wiindows・Mac・Linuxで使用可能
  • インポート、エクスポート対応拡張子の種類が多い
  • 図面化機能はありません
機能 ソリッド、アセンブリ、履歴、プラグイン、CAE
対応OS Windows、Linux、Mac
インポート拡張子 3ds、obj、dwg、dxf、brep、bms、dat、svg、xlsx、inp、unv、、nc、、iges、iv、oca、step、stl、svg 他 計40種
エクスポート拡張子 amf、obj、dwg、dxf、svg、unv、nc、iges、iv、oca、step、stl、obj 他 計31種
価格 無料

Design Spark Mechanicalは、Design Sparkが販売する無料の3DCADです。

個人、商用どちらの目的でも利用することができます。インポート拡張子40種、エクスポート拡張子31種と幅広く対応可能。

CAEも無料で使うことができるので、一つのソフトでモデリングから解析までを行うことができます。

SketchUp Free

  • 商用利用は禁止
  • 利用できる機能は少なめ
  • アニメーションが利用できる
  • Windows、Macで利用可能
機能 サーフェス・自由曲面のモデリング、プラグイン、アニメーション
対応OS Windows、Mac
インポート拡張子 SKP、DWG、DXF、3DS、DAE、DEM、DDF、IFC、IFCZIP、KMZ、BMP、JPG、PNG、PSD、TIF、TGA、STL、PDF(*Macのみ)
エクスポート拡張子 3DS、DWG、DXF、DAE、FBX、IFC、KMZ、OBJ、WRL、XSI、STL、PDF、EPS、BMP、JPG、TIF、PNG、DWG、DXF
価格 無料(非商用利用)
※Pro版:127,440円(商用利用可)Design Spark Mec

SketchUp Freeには、履歴機能はありませんが、通常のモデリングに加えレンダリングやアニメーション機能があります。

有料版にアップグレードすることで、商用利用が可能となります。

10GBのクラウドストレージが使えるので、グループのメンバーとのデータを共有することもできます。

Creo Elements DirectModeling Express

  • 有名ハイエンド3DCADの無料版ソフト
  • 履歴機能はなし
  • インポート・エクスポート機能が少ない
  • Windows専用ソフト
機能 ソリッド・サーフェス・自由曲面のモデリング、アセンブリ(上限あり)
対応OS Windows
インポート拡張子 pk2、bd2、se2、env、iges、step、mi、dwg、dxf、igs 他 計10種
エクスポート拡張子 pk2、se2、env、stl、wrl、jpg
価格 無料
※有償版Creo Elements/Direct Modeling:1,192,000円

Creo Elements DirectModeling Expressは、ハイエンド3DCADであるCreoの無料パッケージ版です。

無料版はアセンブリできる部品点数に上限があり、60点と制限があります。

対応している拡張子は少ないですが、操作感は有料版と大差ないので、無料でハイエンド3DCADを使えると思えば優れているといえるでしょう。

履歴機能は無料版には無いので注意してください。

MOI(モアイ)

  • 有名CADライノセラスチームが開発した3DCAD
  • 有償版も低価格の買い切り版
  • ペンタブレットや3Dマウスに対応
  • WindowsとMac版
機能 ソリッド・サーフェス・自由曲面のモデリング
対応OS Windows、Mac
インポート拡張子 igs、iges、sat、stp、step、ai、eps、pdf、dxf、png、tiff、jpeg、gif、bmp
エクスポート拡張子 ige、iges、sat、stp、step、obj、stl、3ds、lwo、fbx、skp、ai、eps、pdf、dxf
価格 無料
※有償版:37,800円(税込)、アップグレード版:27,000円(税込)

MOI(モアイ)は、業務用CADで有名なライノセラスの開発チームが総力を上げてつくった3DCADです。

無料版は体験版として有料版のフルパッケージを使うことができます。

有料版は3万円台と手頃な価格で手に入れることができます。体験版では、stl、stepなどの形式に書き出すことができないのでご注意ください。

 

ニーズ別おすすめ3DCAD

ここからは、これまで紹介してきた3DCADをニーズ別に割り振っていきます。

無料とはいえ、選んだCADが自分に合わないものでは満足に使えるものではありません。自分は何を重要視するのか、一つづつ確認していきましょう。

初心者向け!日本語操作が簡単で使いやすい3DCAD

これまで紹介した3DCADはどれも日本語対応しているので、文字が読めなくて分からないことはないと思います。

ですがfusinon360だと、使える機能の選択肢が多すぎて、超初心者の方には使いこなせないかもしれません。ですがそんな方でもfusion360を使ってみてください。

馴れさえすれば、誰でもプロ並みの作品を作り上げることができます。youtubeにもたくさんの操作解説動画あるので、問題解決しやすい、という点もポイントです。

アセンブリ機能あり!機械部品の製図に向いている3DCAD

機械もののモデリングをしたい方は、十分なアセンブリ機能のある、

  • Fusion 360
  • Design Spark Mechanical
  • FreeCAD

がおすすめ。

Creo Elements DirectModeling Expressにもアセンブリ機能はありますが、60点とアセンブリできる部品の数が限られているのでデータを作り込むにつれて、最終的に完成しない!となったら大変です。

中でもfusion360はプロの間でも使われているCADですので、機械もののモデリングをする方にもおすすめです。DIYにもいいですね。

建築モデリングに向いている3DCAD

建築CADをモデリングするなら、以下のCADがおすすめ。

  • Fusion 360
  • FreeCAD
  • SketchUp Free

fusion 360はいわずもがなですが、SketchUpにはアセンブリ機能がありません。

有料版になると、「建築、商業インテイリア、家具、建設、キッチン・バスルームデザイン、景観設計、住宅建設、都市計画、木工」といったカテゴリーに強みのあるCADになります。

多数のオブジェクトやプラグインが建築向けに用意されていている他、2D図面への落とし込みやリアルなレンダリング機能など充実した機能が増えるためです。

STL出力あり!3Dプリンタ用データがつくれる3DCAD

  • Fusion 360
  • Design Spark Mechanical
  • FreeCAD
  • SketchUp Free
  • Creo Elements/Direct Modeling Express

STL出力機能があるのは、以上のCADになります。基本、ほとんどの無料3DCADに標準装備されています。

まとめ

僕あ学生時代に123D Designを使っていたので、「無料でこんなに使えるんだな~」と感心していたのですが、調べるとこんなに無料で使えるソフトがあることを知りました。

さっと「ざっくりとした3Dモデルが欲しい」という状況であれば無料で全然問題なくモデリングをすることができると思うのでおすすめです。

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