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AutoCADとIJCADはどっちがいいの?違いを比較

AutoCADの互換性CADとして有名なIJCAD。格安CADを検討している人の中には、IJCADを気になっている人も多いのではないでしょうか。

今回は業界でトップシェアのAutoCAD(公式HP)IJCAD(公式HP)との違いを解説。

機能・価格ともに詳細に解説していくので、購入に参考になればと思います。

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AutoCADとIJCADの違い

市場シェア・使用率

IJCADは、国内導入実績88,00本以上。

納入企業・団体数が5,500社以上あります。IHIやアイリスオーヤマ、TOTOなどの有名民間企業を始め、官公庁や大学、専門学校や高校にも納入実績があります。

輸送機械や機械業界、建設業界を中心に幅広い業種での導入実績がありますね。

一方で、AutoCADも顧客事例をHPにて数件取り上げています。

例にあげますと、WINCH DESIGN、ヤマト株式会社、常設指針水族館博物館/日本設計、フジテック、YIM CAMPBELL、パナマ運河等の大手企業を公表しています。

AutoCADは少数の企業との実績しか公表していませんが、世界中でシェアを誇るソフトなので導入企業数を数えたらとてつもない数になります。

機能

IJCAD

まずは、IJCADの機能を一覧で確認。

IJCADは、LT、STD、PROとPROになるにつれて機能が充実する3つのラインナップ。

機能 機能解説 LT STD PRO
Windows8.1対応 Windows7へのインストールが可能
Windows8.1対応 Windows8.1へのインストールが可能
Windows10対応 Windows10へのインストールが可能
リボンインターフェース リボン形式のメニュ表示に対応
クラシックインターフェース クラシック形式のメニュ表示に対応
UIスタイル切り替え
64bit対応
英語版
ファイルタブ
ワークスペース
ツールバー、メニューの位置ロック
全画面表示
拡大鏡モード

機能 機能解説 LT STD PRO
DWG形式(R14~2018) 対応バージョンのファイルの読み書きが可能。
PDF出力 ファイルをPDF形式で出力が可能。
JWCADファイル読み・書き JWW形式のファイルの読み書きが可能。
CALS対応(.sfc/.p21サポート) SXF形式のファイルの読み書きが可能。
CAD標準仕様対応
EPS書き出し
WMF読み込み WMFファイルの読み込みが可能。
ACIS(.sat)読み込み・書き出し
STL書き出し
3DS読み込み
点群データのアタッチ

機能 機能解説 LT STD PRO
透過性
表オブジェクト
オブジェクトプロパティ
多機能グリップ
クイック選択
類似オブジェクトの選択
ダイナミック入力 クリック時に座標などのガイドを表示
マルチ引出線
コマンド入力のオートコンプリート コマンド入力時の補助として、入力内容に応じて候補が表示。
ツールパレット
デザインセンター
クイック電卓
画層フィルタ
レイアウト→モデル変換
PDF→CAD変換
ラスターイメージサポート
ExpressTool(拡張ツール) AutoCADのExpressTool相当のコマンド。
Plusコマンド (拡張ツール) IJCAD独自のコマンド。
図面比較 2つの図面の差分を比較が可能。
図形比較 2つの図形の差分を比較することが可能
画層一覧表示 JWCADライクな画層一覧表示が可能。
外形線作成
選択の循環 重なったオブジェクトを選択する際に、候補を表示が可能。
ビジュアル ギャラリー ブロックの詳細な見た目を確認してから配置可能。
アクションレコーダー 繰り返し使用する操作を記録可能。

機能 機能解説 LT STD PRO
印刷スタイル(ctb/stb)
パブリッシュ(連続印刷)
ペーパー空間線種尺度(PSLTSCALE)対応
カラーブック対応
シェード印刷
シェード印刷

機能 機能解説 LT STD PRO
ブロックエディタ
インプレイス参照編集
アンダーレイ(PDF/DWF)
ダイナミックブロックの利用 ダイナミックブロックをダイナミックブロックをそのまま利用可能。
ダイナミック ブロックの定義 ダイナミックブロックの編集が可能。

機能 機能解説 LT STD PRO
SHXフォント対応
マルチテキストエディタ対応
Shift-JIS第2水準対応の日本語SHXフォント
フィールド対応
クイック寸法

機能 機能解説 LT STD PRO
SHXフォント対応
マルチテキストエディタ対応
Shift-JIS第2水準対応の日本語SHXフォント
フィールド対応
クイック寸法
マルチ引出線
寸法線折り曲げ対応
異尺度対応
注釈尺度対応

機能 機能解説 LT STD PRO
3D座標系
表示スタイル
ソリッドデータの表示
ソリッド図形の作成/モデリング
螺旋(HELIX)図形対応
フラットショット
3D グラフィックスの回転・画面移動

機能 機能解説 LT STD PRO
メニューマクロ(DIESEL)
メニュー(mnu・mns)
CUI
CUIx
ワークスペースカスタマイズ
ダブルクリックアクション
AutoLISP&DCL
VisualLISP関数
ObjectARX/ xRX
VBA  ✕ △  △ 
.NET  ✕ ○ 
ショートカット(エイリアス)

機能 機能解説 LT STD PRO
ソフトウェア認証(インターネット・メール) PC1台のみ使用可能なライセンス。オンラインまたは、メールによるアクティベーションが可能。
ハードウェア認証(USB) PC1台のみ使用可能なライセンス。オンラインまたは、メールによるアクティベーションが可能。
ネットワーク・ライセンス インストールできるPCに上限はなし。購入したユーザー数まで同時利用可能。ライセンス管理のためにサーバーが必要。

機能 機能解説 LT STD PRO
ライセンスの貸出(切り離し)機能 ネットワークライセンスのユーザー数を上限として、スタンドアロンライセンスとして持ち出し可能な状態にします。
サーバーの冗長性対応 ライセンスサーバーの冗長構成に対応します。
ライセンスのグループ分け対応
無操作時のライセンス切断対応 ライセンスを保有している環境で、指定した時間無操作状態が続くと、ライセンスを開放させる設定が可能です。
ネットワークライセンス管理ツール ライセンスの使用状況を可視化できます。

AutoCAD

AutoCADはこちら。IJCADよりも機能をまとめて表記しています。

機能 AutoCAD AutoCAD Plus
2D ジオメトリの作成と編集
トレース、テキスト、寸法値、引出線、表を使用して
図面に注釈付け
リボンやツール パレットのカスタマイズ
PDF ファイルからデータをアタッチして読み
込み
DGN ファイル、Navisworks、Bing マップの
データを使用、共有
オブジェクトとブロックの集計を自動化
ソリッド、サーフェス、メッシュ オブジェクトを
使用して 3D モデルを作成、編集
アドオンアプリと API による機能追加や自動化
オブジェクト データを表に抽出
照明、マテリアル、表示の各スタイルを使用してリ
アルなレンダリングを作成
CAD 標準仕様の適用と標準仕様違反のチェック

機能 AutocAD AutoCAD Plus
Mechanical
800,000 以上の標準的な機械部品
とフィーチャを使用して、より正確な
図面を作成
Architecture
8,500 以上の建築コンポーネントの
ライブラリ(マルチレベルのブロック
を含む)
Electrical
使いやすく、カラフルで、カスタマイズ
可能な 65,000 以上の電気シンボル
MEP
10,500 以上のインテリジェントな
MEP オブジェクトが揃ったライブラリ
Map 3D
計画、分析、メンテナンス、2D 作図を
行えるマッピングと GIS のワークス
ペースを搭載
Plant 3D迅速な 3D プラント モデリングと、
配管アイソメ図およびオルソ図面の
動的な生成
Raster Design
複数のラスター イメージ(スキャンした
図面、航空写真、DEM、衛星データを含
む)を単一のワークフローで追加、
管理、尺度変更

機能 AutocAD AutoCAD Plus
AutoCADモバイルアプリ
AutoCADWebアプリ
Autodesk App Storeへのアクセス

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インターフェイス

まずはIJCADから、AutoCADのインターフェイスを忠実に再現しているからのようなデザインをしています。

順番や構成はほぼ一緒。「線分」「ポリライン」「円」「円弧」のアイコンまで一緒です。

  • 切り替え時の教育にかかる手間が少ない
  • AutoCADの操作に似ているから慣れやすい

というIJCADの使用者の声の通り、インターフェイスが似ているのですんなり使えそう、と思いました。

しかし、CADはほとんどコマンドを使って操作するので、多少のインターフェイスの違いであれば問題なそそうです。

▼AutoCAD▼

IJCADのデフォルト表示ではリボン表示ですが、AutoCADおなじみのクラシック表記にもできます。

操作性

操作性に関しては、IJCAD・AutoCADどちらも操作がほぼ同じ。大きな違いは見受けられませんでした。

コマンドもAutoCADと同様のコマンドを使用できるので困ることはありませんでした。

扱えるデータ形式と拡張子

IJICADの扱えるデータ形式ははじめに紹介しましたので、AutoCADの読み込めるファイルを添付します。

  • 3D Studio (*.3ds)
  • ACIS (*.sat)
  • Autodesk Inventor ( *.ipt)、(*.iam )
  • CATIA V4 (*.model、*.session、*.exp、*.dlv3)
  • CATIA V5 (*.CATPart、*.CATProduct)
  • DGN (*.dgn)。ユーザ指定のファイル拡張子を持つ DGN ファイル(シード ファイルの .sed など)を含む
  • DXB (*.dxb)
  • FBX (*.fbx)
  • IGES (*.iges、*.igs)
  • JT (*.ij)
  • Parasolid (*.x_b)
  • Parasolid (*.x_t)
  • PDF (*.pdf)
  • Pro/ENGINEER (*.prt*、*.asm*)
  • Pro/ENGINEER Granite (*.g)
  • Pro/ENGINEER Neutral (*.neu)
  • Rhino (*.3dm)
  • SolidWorks (*.prt、*.sldprt、*.asm、*.sldasm)
  • メタファイル(*.wmf)
  • STEP (*.ste、*.stp、*.step)

価格

まずはIJCADから。機能の異なるLT、STD、PROの3構成になります。

スタンドアロン版 USB版 ネットワーク版
永久ライセンス・メンテナンスサブスクリプション LT 75,625円 96,250円 96,250円
STD 103,125円 123,750円 123,750円
PRO 137,500円 165,000円 165,000円
メンテナンスサブスクリプション
(2年目以降/年)
LT 15,125円/年 19,250円/年 必須 19,250円/年
STD 20,625円/年 24,750円/年 必須24,750/年
PRO 27,500/年 33,000/年 必須¥33,000/年
ライセンスマネージャー・
サブスクリプション(1サーバー毎)
110,000円/年
インストールDVD 5,500円

続いてはAutoCAD。

AutoCADは、AutoCAD Plus、Architecture, Engineering & Construction Collection、Product Design & Manufacturing Collectionの4構成。

単品のAutoCADの他に業種別ツールセットが入った、AutoCAD Plus。

建築設計ソフトツールとAutoCADがセットになった、Architecture, Engineering & Construction Collection。

機械設計ソフトツールとAutoCADがセットになった、Product Design & Manufacturing Collectionがあります。

1ヶ月 1年 3年
AutoCAD 8,800円 71,500円 214,600円
AutoCAD Plus 28,600円 231,000円 693,700円
Architecture, Engineering & Construction Collection 64,900円 522,500円 1,567,500円
Product Design & Manufacturing Collection 60,500円 479,600円 1,438,800円

各ソフトの詳細については、以下の記事にて詳しく解説しています。

AutoCAD(Plus)の最新価格と安く買う方法!セットライセンスでまとめるとお得

まとめ

今回はAutoCADとIJCADの違いについて解説してきました。

同じ2D、3DCADですが似て非なるCADです。購入の参考になったら幸いです。